親が高齢になり、遠方で一人暮らしをしている方へ。
「最近電話がつながらない」「冷蔵庫が空っぽだった」——そんな不安を抱えたままにしておくと、転倒や急な体調不良に気づくのが遅れるおそれがあります。
この記事では、見守りサービスの3タイプを比較し、親の状態と家族の生活に合わせた選び方を整理します。親子ナビ編集部はサービス事業者ではありません。最終的には、無料体験や資料で使い勝手を確認したうえで、ご家族で決めてください。
なぜ見守りの仕組みが必要なのか
厚生労働省の「2025(令和7)年 国民生活基礎調査」によると、65歳以上の人がいる世帯のうち単独世帯(一人暮らし)は933万5千世帯で、65歳以上の人がいる世帯の33.8%を占めています[1]。離れて暮らす家族にとって、日々の変化に「気づける仕組み」をつくっておくことが大切になっています。
見守りを考え始めるサイン
- 電話やメールの返事が遅くなる:数日連絡がつかないことが増えた
- 冷蔵庫が空・食事が偏ってきた:買い物に行く回数が減っている
- 同じ話を繰り返す・約束を忘れる:物忘れが目立つ
- 転倒や体調不良の話が増える:急な対応が必要になるリスクがある
いくつか当てはまるなら、見守りサービスの導入を考えるタイミングです。介護保険の申請(要介護認定)とは別に、変化に早く気づくための仕組みとして考えましょう。
見守りサービスの3タイプ
| 比べる項目 | センサー・カメラ型 | 駆けつけ型 | 訪問・電話型 |
|---|---|---|---|
| 仕組み | ドアの開閉センサーや室内カメラなどで様子を把握し、家族のスマホに通知 | 緊急ボタンや異常の検知で、警備会社などのスタッフが駆けつける | スタッフの定期訪問や電話で安否を確認 |
| 強み | 親の手間が少なく、毎日の様子がわかる | 家族が遠くても緊急時に対応してもらえる | 会話で気持ちの変化にも気づける |
| 注意点 | 何が起きたかまではわからないことがある。カメラは親の同意が必要 | 月額料金が比較的高い傾向。駆けつけまでの時間を確認 | 訪問日以外の異変には気づきにくい |
2つのタイプを組み合わせる
センサー型だけでは「動きはあるが、何があったかわからない」、訪問型だけでは「訪問日以外の異変に気づけない」という弱点があります。
センサーで毎日の様子を把握し、定期的な訪問や電話で直接様子を確かめるなど、組み合わせることで弱点を補えます。
料金はサービス・プラン・機器によって大きく異なるため、月額料金だけでなく、初期費用・機器代・最低利用期間・解約金まで含めて比べましょう。
親の状態別の選び方
元気で自立しているが、家族が遠方
センサー・カメラ型が向いています。ドアの開閉などの日々の動きがスマホで確認できれば、「今日もいつも通り」がわかるだけで安心感が違います。プライバシーに配慮して、カメラを使わずセンサーだけを選ぶ方法もあります。
持病があり、転倒のリスクがある
駆けつけ型を検討しましょう。緊急ボタンを押したときや異常を検知したときに、スタッフが駆けつけて必要な対応をしてくれるサービスがあります。
物忘れが目立ち始めた
センサー型と訪問型の組み合わせが安心です。センサーで生活のリズムを把握しつつ、定期的な訪問で本人の様子を直接確かめます。外出したまま戻れなくなることが心配な場合は、GPS端末を使ったサービスも検討しましょう。
代表的なサービス
MANOMA(ソニー)
ソニーのスマートホームサービスで、公式サイトでは「親の見守りセット」(ゲートウェイリモコン・室内コミュニケーションカメラ・開閉センサー2台)が案内されています。カメラの映像や通知で家族が様子を確認でき、工事不要(置くだけ・貼るだけ)で設置できるとされています。実家にネット環境がない場合はWi-Fiも提供されると案内されています[2]。料金や最低利用期間は、公式サイトや資料で確認してください。
そのほかの選択肢
- 警備会社の高齢者向けサービス:緊急ボタンや見守りセンサーと、警備員の駆けつけを組み合わせたもの
- 郵便局などの訪問型サービス:定期的に訪問し、様子を家族に報告するもの
- 家電を使った見守り:電気ポットなど、日常的に使う家電の使用状況を家族に知らせるもの
- 携帯電話会社の高齢者向け端末・サービス:GPSや通報ボタンなどを備えたもの
内容や料金は各社の公式サイトで確認し、複数を比べて選びましょう。
導入前に親と話しておきたい3つのこと
- プライバシーへの納得:特にカメラは「監視されている」と感じる人もいます。「家族が安心したいから」と理由を伝え、本人の同意を得ましょう。
- 通知を受ける人と、駆けつける人:きょうだいの誰が通知を受けるか、夜間に異常があったとき誰が動けるかを決めておきます。
- 費用を誰が払うか:親本人か、子が払うか、きょうだいで分けるかを最初に決めておくと、後のもめごとを防げます。
親の食事が心配な場合は、高齢者向け宅配食サービスの選び方もあわせてご覧ください。


