お墓・墓じまい

永代供養の費用相場と種類|合祀・集合・個別・納骨堂の違いと選び方

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結論この記事の答え

都立霊園の合葬埋蔵施設(遺骨1体あたり)

5.3万〜13.1万円[2]

令和8年度の募集の例(粉状遺骨の区分を除く)。民間の寺院・霊園は形式と立地で大きく変わります

  1. 公営霊園の合葬式は比較的安く、都立霊園の合葬埋蔵施設は遺骨1体5.3万〜13.1万円です。ただし居住年数などの申込資格や抽選があります。
  2. 永代供養は、寺院や霊園が遺骨の管理と供養を続ける仕組みです。費用は「合祀か個別か」「個別に安置する期間」で大きく変わります。
  3. 合祀された遺骨は取り出せません。安置期間・期間後の扱い・追加費用・運営先が続かなくなった場合の扱いを、契約前に書面で確認しましょう。

うちの場合の費用を試算する

墓石と書類、納骨堂の建物を道でつないだイラスト
要点(永代供養)
個別に安置する期間施設・契約による[2]都立霊園には「20年間個別に保管した後に共同埋蔵」の方式がある
申込先寺院・民間霊園・公営霊園公営霊園は募集時期と居住年数などの資格が決まっている
費用(公営の例)都立霊園の合葬埋蔵施設 遺骨1体5.3万〜13.1万円[2]粉状遺骨の区分を除く
費用の傾向合祀墓 < 集合墓 < 個別墓の順に高くなりやすい納骨堂は形式と立地で幅が大きい
注意合祀後は遺骨を取り出せない

「子どもにお墓の管理の負担をかけたくない」「継ぐ人がいない」。こうした理由で、永代供養を検討する方が増えています。

民間の調査ですが、鎌倉新書「第17回 お墓の消費者全国実態調査(2026年)」では、購入されたお墓の種類は樹木葬が47.4%で最も多く、次いで合祀墓・合葬墓が16.4%、納骨堂が15.5%、一般墓が15.2%でした[6]。継ぐ人を必要としないお墓が、選択肢の中心になってきています。

この記事では、永代供養の4つのタイプと費用の傾向、公営霊園の使用料の実例、契約前に確認したい点を整理します。

親子ナビ編集部は宗教・法律の専門家ではありません。具体的な契約は、施設の説明と書面を確認し、家族で話し合ったうえで進めてください。

永代供養とは

永代供養とは、遺族に代わって寺院や霊園が遺骨の管理と供養を続ける仕組みです。継ぐ人がいなくても、無縁のお墓になりにくいことが特徴です。

「永代」でもずっと個別とは限らない

「永代」という言葉から「ずっと個別に供養してもらえる」と考えがちです。しかし多くの契約では、一定の期間は個別に安置し、その後は他の方の遺骨と一緒に合祀します。個別に安置する期間は、施設や契約によって異なります。

たとえば都立霊園の合葬埋蔵施設には、「使用許可日から20年間個別に保管した後に共同埋蔵する」方式と、「納骨時に速やかに共同埋蔵する」方式があります[2]。

どこが運営しているか

  • 寺院:境内や付属の墓地で運営。法要や読経が含まれることが多い
  • 民間霊園:霊園内に永代供養の区画を設ける。宗派を問わないところが多い
  • 公営霊園:都道府県や市町村が運営。費用は比較的安いが、申込資格や募集時期が決まっている

永代供養の4つのタイプ

同じ「永代供養」でも、安置の形によって費用や使い勝手が大きく違います。

まず「費用を最優先するか」「お参りする対象を残したいか」「将来、遺骨を移す可能性があるか」を家族で整理してから選ぶと、後悔しにくくなります。

永代供養の4つのタイプ
比べる項目合祀墓(合葬墓)集合墓個別墓(永代供養付き)納骨堂(永代供養付き)
費用の傾向最も安い傾向合祀墓より高め高い傾向形式・立地で幅が大きい
個別に安置する期間なし(最初から合同)一定期間あり比較的長いことが多い契約による
特徴大きな石塔などの下に複数の遺骨を一緒に埋蔵。取り出せない石塔は共用し、遺骨は個別のスペースに安置小さな区画と墓石を持つ。期間後に合祀される契約が多い屋内に骨壺を安置。天候に左右されずお参りできる
2026年10月6日 時点で確認した内容です。

合祀墓(合葬墓):費用を最優先するなら

合祀墓は、複数の遺骨を一つの石塔や納骨室にまとめて埋蔵する形式です。費用は4つの中で最も抑えやすく、合同の法要を年に何回か行う施設が多くあります。

集合墓:お参りの対象を残しつつ費用を抑える

集合墓は、シンボルとなる石塔などを複数の契約者で共有しながら、遺骨は個別のスペースに安置する形式です。期間が過ぎると合祀されるのが一般的です。

墓誌や銘板に名前を刻めるところもあり、「手を合わせる対象」を残しながら費用を抑えたい場合の選択肢になります。

個別墓(永代供養付き):一般のお墓に近い形

個別墓は、小さな区画と墓石を持つ形式で、見た目は一般のお墓に近いものです。違いは、契約に永代供養が含まれ、一定の期間が過ぎると霊園側が合祀してくれる点です。

継ぐ人がいなくても無縁になる心配が少ない一方、4つの中では費用が高くなる傾向があります。

納骨堂(永代供養付き):天候を気にせずお参り

納骨堂は、屋内の施設に骨壺を安置する形式で、ロッカー式・仏壇式・自動搬送式などがあります。雨や暑さの中を歩かずにお参りできるので、高齢の家族がいる場合に向いています。

民間の調査では、納骨堂の平均購入金額は81.5万円でした(1区画・1契約あたり)[6]。

国民生活センターの情報誌『国民生活』(2025年12月号)の解説では、骨壺で一定期間管理する施設の場合、骨壺1つで30万〜50万円、2つめ以降は半額などと設定している施設もあると紹介されています[3]。先祖代々のお墓から取り出す骨壺が多いと、新しくお墓を建てるより費用がかかる場合もある点に注意が必要です。

公営霊園の使用料の例(都立霊園)

公営霊園の永代供養(合葬式の墓地など)は、民間より費用が抑えられることが多い一方、申込資格や抽選があります。

東京都が2026年5月に発表した「令和8年度 都立霊園の使用者を募集」から、合葬式の使用料を抜き出すと次のとおりです[2]。

都立霊園の合葬式の使用料(遺骨1体あたり・令和8年度)
  • 八柱霊園 合葬埋蔵施設[2]

    131,000円

    20年間個別に保管した後に共同埋蔵

  • 八柱霊園 合葬埋蔵施設[2]

    53,000円

    納骨時に共同埋蔵

  • 小平霊園 合葬埋蔵施設(2号基)[2]

    58,000円

    納骨時に共同埋蔵

  • 多磨霊園 樹林型合葬埋蔵施設(2号基)[2]

    95,000円

    シンボルツリーの元に共同埋蔵。粉状遺骨は31,000円

※東京都の報道発表(2026年5月25日)から抜き出した使用料です。申込資格・募集期間は東京都の発表で確認してください。

申込者は「都内に3年以上継続して居住していること」(八柱霊園は都内または千葉県松戸市)などの資格が定められています。募集は年に1回で、申し込みが多いと抽選になります[2]。

他の自治体でも、合葬式の墓地を設けているところがあります。まずはお住まいの地域や、遺骨を納めたい地域の自治体のホームページを確認してみましょう。

永代供養と樹木葬・海洋散骨の違い

永代供養を考える方の多くは、樹木葬や海洋散骨も候補に入れています。違いを整理すると次のとおりです。

永代供養・樹木葬・海洋散骨の違い
比べる項目永代供養(納骨)樹木葬海洋散骨
遺骨の扱い墓地や納骨堂に埋蔵・収蔵墓地の区域内で、樹木などを墓標に埋蔵粉状にして海にまく
お参りの場所あるある(合葬型は場所が分かりにくいことも)決まった場所はない
継ぐ人不要不要なことが多い不要
家族の受け止め方従来のお墓に近く、理解を得やすい世代によって意見が分かれやすい反対が出ることもある
守るべきルール墓地埋葬法(許可を受けた墓地・納骨堂)墓地埋葬法(許可を受けた墓地)厚生労働省のガイドライン、自治体の条例
2026年10月6日 時点で確認した内容です。

民間の調査では、樹木葬の平均購入金額は71.7万円でした(1区画あたり)[6]。

海洋散骨は、業者に任せる委託散骨か、家族が船に乗る個別散骨かで費用が変わります。散骨では、遺骨を形が分からない程度の粉状にすることなど、厚生労働省が公表しているガイドラインに沿って行う事業者を選びましょう[5]。

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寺院・民間霊園・公営霊園の選び方

運営主体ごとの違い
比べる項目寺院民間霊園公営霊園
宗派宗派の条件がある場合も問わないことが多い問わない
檀家になる必要不要のプランもある不要不要
法要・読経手厚いことが多い合同法要が中心原則なし
申し込み随時が多い随時が多い募集時期が決まっている・抽選あり
申込資格施設による施設による居住年数などの条件あり
2026年10月6日 時点で確認した内容です。

寺院:法要や読経を大切にしたい場合

住職による法要や読経が手厚いのが寺院の特徴です。一方で、同じ宗派であることや檀家になることを条件にする寺院もあります。

近年は「永代供養のみ・檀家にならなくてよい」というプランもあるので、条件を確認しましょう。

民間霊園:宗派を問わず選びたい場合

民間霊園は宗派を問わないところが多く、駐車場や休憩所、段差の少ない通路など設備が整っている施設もあります。高齢の家族がお参りしやすいかも、見学のときに確かめましょう。

公営霊園:費用を抑えたい場合

公営霊園は費用を抑えやすい一方、居住年数などの申込資格や、決まった時期の募集・抽選があります。「タイミングと条件が合えば費用を抑えられる」選択肢と考えておくとよいでしょう。

契約前に確認したい6項目

永代供養は、長い期間にわたる契約です。後から「思っていたのと違った」とならないよう、次の6項目を書面で確認しましょう。

一つでも分からない点があれば、その場で決めずに持ち帰って家族で相談するのが安心です。

1. 個別に安置する期間と、その後の扱い

個別に安置する期間は何年か、期間が過ぎたらいつ・どのように合祀されるのか、その際に家族への連絡はあるのかを確認します。

2. 運営先が続かなくなった場合の扱い

寺院が後継者不足などで続かなくなった場合や、霊園の運営者が変わった場合に、遺骨がどう扱われるかを確認します。契約書や使用規則に書かれているかを見ておきましょう。

3. お参りの方法

お参りできる日や時間、受付の有無、線香やお花の持ち込み、駐車場や駅からの距離を確認します。納骨堂は開館時間が決まっていることがあります。

高齢の親が公共交通機関で行けるかも大切な判断材料です。

4. 法要の範囲と追加費用

費用に含まれるのが年に一度の合同法要だけなのか、個別の法要も含まれるのかを確認します。個別の法要を頼む場合のお布施や費用の目安も聞いておきましょう。

5. 年間管理料や追加費用の有無

「継ぐ人がいなくてよい」「年間管理料はかからない(または契約時に一括で払う)」と書面に明記されているかを確認します。

毎年の管理料や、一定年数後の追加費用がある契約では、結果的に子の世代に負担が残ることがあります。

6. 解約・返金の条件

家族の事情が変わったときに解約できるか、返金はどう計算されるか、納骨した後に別の場所へ移せるかを確認します。

国民生活センターには、墓地を購入した後に解約を求めたところ解約料を請求された、という相談も寄せられています[4]。

始める前に確認すること

※チェックはこの端末にだけ保存されます

よくある質問

永代供養と一般のお墓では、どちらが安いですか?

初めにかかる費用は、永代供養の方が抑えやすい傾向です。民間の調査(鎌倉新書)では一般墓の平均購入金額は152.0万円でした。さらに一般墓は年間管理料がかかり続けることが多いのに対し、永代供養は管理料が不要か、契約時に一括で払う形が多くなっています。ただし、契約によっては年間管理料がかかるものもあるので確認が必要です。

無宗教でも永代供養を申し込めますか?

公営霊園や民間霊園の多くは宗派を問いません。寺院の永代供養でも、檀家にならずに申し込めるプランがあります。宗派・檀家になる必要の有無は施設ごとに違うので、申し込む前に確認してください。

夫婦で同じ場所に入りたい場合は?

夫婦用(2体用)の区画やプランを選びます。都立霊園の合葬埋蔵施設にも2体用の申込区分があります。先に亡くなった方を納骨した後、もう一方を納めるまでの期限や、追加でかかる費用を確認しておきましょう。

今あるお墓を永代供養に移すにはどうすればよいですか?

墓じまい(改葬)をします。今のお墓の管理者から埋蔵の証明を受け取り、移転先から受入の証明をもらって、今のお墓がある市区町村に改葬許可を申請します。手順と費用は「墓じまいの費用相場と手順」で詳しく説明しています。

まとめ:次にやること

永代供養の費用は、合祀か個別か、個別に安置する期間、運営主体で大きく変わります。次の3つから始めましょう。

  1. 家族で費用・お参りのしやすさ・将来遺骨を移す可能性の優先順位を話し合う
  2. 気になる施設を見学し、契約の内容を書面で確認する
  3. 今のお墓から移す場合は、墓じまいの費用も見積もる

出典

記事内の金額・期限・制度は 2026年10月6日 時点で確認しています。制度は変わることがあるため、手続きの前に必ず公式情報をご確認ください。

公的な資料

  1. [1]e-Gov法令検索「墓地、埋葬等に関する法律」(第2条 定義・第4条 墓地以外への埋蔵の禁止・第5条 改葬の許可・第10条 経営の許可)確認日 2026年10月6日
  2. [2]東京都「令和8年度 都立霊園の使用者を募集」(2026年5月25日 報道発表)確認日 2026年10月6日
  3. [3]国民生活センター『国民生活』2025年12月号 特集3「墓じまい(廃墓)をする場合の留意点」確認日 2026年10月6日
  4. [4]国民生活センター「墓・葬儀サービス」(相談件数・相談事例)確認日 2026年10月6日
  5. [5]厚生労働省「散骨に関するガイドライン(散骨事業者向け)」確認日 2026年10月6日

民間の資料(参考)

  1. [6]鎌倉新書「第17回 お墓の消費者全国実態調査(2026年)」確認日 2026年10月6日

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